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就職の面接

人事部の役割とは

人事部の役割には「採用」「人員管理」「能力開発」「労務管理」「人事制度の運営」の5つの分野があります

デスクでの報告書の確認

人事制度の3要素

人事制度は「評価制度」「賃金制度」「等級制度」の3つの要素から構成されます

​人事部の役割とは

「金」「情報」「モノ」「ヒト」という企業の4つの経営資源のうち、「ヒト」の部分を担うのが人事部です。人事部・人事担当者は、会社の目標達成のために適切な人材を確保・育成し、「ヒト」を最大限に有効活用することをミッションとしています。このミッションを達成するための業務は多岐に渡りますが、下記の通り大きく5つのグループに分類されます

人事部における5つの業務

01:採用

採用方針策定 / 広報、求人公募 / 採用面接 / 入社手続き

募集から入社までの採用の一切に関する機能です。最近ではSNSや友人紹介など、リクルート媒体を利用しない採用活動も増えています。そのため、アンテナの高さが問われる機能でもあります

マレーシアの主な採用ツール  :

・人材紹介会社、ヘッドハンティング会社、外国人労働者の採用会社

・オンライン型 求人ポータルサイト(Jobstreet、Indeedなど)

・ソーシャルネットワークサイト(LinkedIn、Facebookなど)

・政府系オンライン型 求人ポータルサイト MY Future Jobs (https://www.myfuturejobs.gov.my/)

 

日本人を含む外国人の採用のためビザ(雇用パス)を申請する場合、まずは本サイトに同ポジションで求人広告を掲示し、マレーシア人の採用活動を試みる必要があります。最低30日間の採用活動を行った後、それでも採用できなかった場合に限り外国人を雇用することができます

02:人事管理

要員計画作成 / 人材配置の検討( 例:社内選考・ジョブローテーション等)

社内の人材配置が適材適所となるよう調整するうえで欠かせない機能です。この機能をうまく活用させるには会社が必要とするスキル、社員個人の強みや性格を理解し、人員を配置するバランス感覚が問われます

03:能力開発

研修計画作成 / 各種研修の実施

会社にとって強化すべきスキル等を検討し、将来を見据えて社員研修を計画、実施します。社員の役職、必要なスキルなどに応じて、社内で研修するもの、社外や外部リソースを活用するものに分けて計画します。日系企業の強みは特に製造業などにおけるスキル育成(技術移転)にあるとも言われ、日系企業で働くことのブランド価値を創る重要な要素でもあります

04:労務管理

労働時間管理 / 給与計算、社会保険手続き / 雇用管理 / 福利厚生の検討

社員の労働時間集計や給与計算などの細やかな手続きを行う機能です。ハラスメントや解雇時の紛争がしばしば取り沙汰される中、労務管理の重要性は高まってきています

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05:人事制度の運営

人事制度の構築と運営 / 人事評価会議、処遇決定 / 評価面談実施

社員の処遇決定の基準となる人事制度を構築し、運用する機能です。「ヒト」という経営資源の有効活用、また会社のメッセージを伝える点においてとても重要であり、他社の状況や社会環境等も踏まえて戦略的に計画・運用することが求められます

人事評価制度の構築 Read more.....

人事制度の3要素

人事制度の3要素

人事制度は「評価制度」「賃金制度」「等級制度」の3つの要素から構成されます。導入する際にはこの3つの要素を検討しますが、複雑にせずシンプルに作ることもできます。重要なのは、会社の方針や国民性に合わせて、長く運用できる制度を作ることです

01:評価制度

人事評価とは、一定の評価基準に基づき社員を評価し、育成することを言いますが、その目的はコア人材の定着と会社の成長にあります。その中で「評価制度」とは評価基準をルール化し、体系立てたものを言います。

 

マレーシアでは、人事評価のルールがあいまいなまま、経営者やマネージャーの感覚で評価されることはしばしばあります。このことは柔軟な意思決定を可能にする一方で、時に社員の不公平感を増長させ、会社の長期的な成長の妨げになっている場合があります。優秀な人材の確保と育成を目指すうえで、まず肝になるのが「社員の評価基準の明確化」になります

公正な評価のためには「明確な評価基準」と「評価者の教育」が必要になります。評価基準はいろいろなレベルの社員が理解できる言葉でシンプルに作ることが重要で、さらに重要なのは、評価者に客観的な評価と、その結果・理由を的確にフィードバックするコミュニケーションスキルが求められます。これには評価者へのトレーニングが必要となります。

社員を評価する際「評価項目をどう設定するか」「評価項目はいくつ設けるか」についてお悩みの方はとても多いと思います。

・評価項目をどう設定するか

評価項目は「仕事の成果(結果)を評価する項目」と「仕事のプロセスを評価する項目」の2種類に分けられます。

 仕事の成果・・・・営業成績、製品の品質、作業効率など →→→→→→ 個別に設定  

 仕事のプロセス・・報告期限、社内ルールの遵守、資格の取得など →→ 全社共通設定可

仕事の成果を評価する項目としては、例えば、営業部門なら売上目標の到達度、製造部門は製品品質、管理部門は作業効率があります。成果を評価する場合、部門や業務内容またはそれぞれの責任に応じて個別に評価項目を設定することが必要です。さらにその前提として、業務の洗い出し作業、および洗い出した各業務についてどのような成果を期待するか決めることが必要不可欠となります。


 一方、仕事のプロセスを評価するための項目として、報告期限の遵守、専門知識・スキルの獲得(資格等の取得)、社内ルールの遵守等があります。こちらは全社員共通の項目を設定することも可能です。なぜなら、業務の進め方に多少の違いはあるとしても、時間や期限の厳守、迅速な上司への報告等は、部署や業務に関わらず共通して求められることだからです。


 また、プロセス評価の項目は「社内にどんな雰囲気を作りたいか」や「どのような仕事の進め方をしてもらいたいか」という社風や方針、会社のブランディングにも繋がります。

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・評価項目をいくつ設けるか

定期的に評価を実施するにあたって、評価項目の数はどれくらいが適当でしょうか。通常は10~20項目程度となります。評価項目の数を増やすことは、必ずしも効果的ではありません。取り組める範囲内に評価項目数を絞ることが大事です。

 

  もう一つ重要なのは、成果とプロセスの評価バランスをどのように取るか、という点です。成果だけではなく、結果を出すまでのプロセスも評価できるよう、業務の性質や会社方針を考慮して、バランスを取ることが大切といえます。

02:賃金制度

社員の評価と成果に報いるためには、評価結果に紐づいて処遇を決める必要があります。その際にポイントとなるのが「その仕事や責任に見合った報酬であるか」「インセンティブ効果はあるか」の2つです。

仕事に見合った報酬を決める際に重要となるのが、社内にある業務を洗い出し、それぞれの業務の内容と責任の程度に応じて報酬の配分を決めることです。これにより「あなたの仕事に対する報酬はこの金額です」という論理的な説明ができます。

ただ、それだけでは社員のやる気向上に結び付かないこともあります。そこで「この仕事ができれば給与が上がる」というインセンティブ要素を盛り込むことも効果的です。甘やかし過ぎず、かつ頑張った成果に対してはしっかり報いるという繊細な作業ですが、定着に繋がる重要な要素となります。

03:等級制度

等級制度は、社員のキャリアパスを見える化する働きをします。キャリアアップが社員の能力に応じて決まるのか、職務の内容に応じて決まるのか、については会社の方針によります。しかし、どのような方針を取る場合にも大切なことは、その
役職に期待する成果と評価基準をしっかりと決めておくことです。例えば、マネージャーと若手スタッフでは期待される成果は異なり、よって評価基準も異なります。

役職や責任が高くなれば、その分賃金も高くなります。その基準を両制度の間でしっかり紐づけておくことがポイントとなります。その際も、会社の競争力を確保しつつ、かつ社員のインセンティブとなるような要素を組み込んでバランスを取ることが重要です。

HRビジネスパートナー (RBP)という選択肢

HRビジネスパートナー(HRBP)は、経営者・責任者の戦略的パートナーとして人と組織の面から事業成長を促していくパートナーのことを言います。働き方の変革が迫られる昨今、自社に必要な機能を適切な形で取り入れるためのHRBPの活用は、人事機能を強化する一つの有効な選択肢となります

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