帰任時の手続きに関するアップデート(タックスクリアランス、雇用パス)
- 2月3日
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税務当局は、2025年11月、会社に雇用されている従業員が退職もしくは駐在員が帰任する際の個人所得税のタックスクリアランス(税務債務の完済手続き)の運営要領に関するアップデートを行いました。また、同じ時期に入国管理局(ESD:Expatriate Services Division)は帰任時における雇用パスの抹消手続きに関するアップデートを行いました。今回は駐在員が帰任する際の手続きについてまとめます。
1. タックスクリアランス(個人所得税)
会社に雇用されている従業員が退職もしくは駐在員が帰任する場合に、その従業員のタックスクリアランスを行うことは雇用者の義務となっています。タックスクリアランスは下記の様式があり、駐在員が帰任する場合は、フォームCP21を雇用者のMyTaxサイトから提出します。雇用者は税金の完済に十分な納税資金(例:最終月の給与)を予め従業員から預かり、タックスクリアランス時の税務査定で追加の税金が発生した場合は、従業員に代わって納税する義務があります。

フォームCP21と合わせて下記の書類を準備します。
(a) 帰任年の1月から帰任日までの個人所得税の確定申告
(b) パスポートの全ページコピー(雇用者によるパスポートの真正認証が必要)
(c) 駐在期間におけるマレーシアへの入出国履歴
(d) 過去3年分の源泉徴収票(Form EA)
(e) 居住ステータスに関する宣誓書(a declaration of the resident status letter)
今回のアップデートでは新たに(e)が追加となり、従業員が帰任時の自身の居住ステータス(居住者・非居住者)に関する宣誓書を作成し、雇用者はこれを保管しておく必要があります。
2. 雇用パスの抹消手続き(a pass shortening application)
タックスクリアランスの申請は帰任日の2~3ヶ月前に行いますが、その承認後、ESDのサイトから雇用パス抹消の申請を提出します。申請が承認されるとESDサイトから許可証をダウンロードすることができます。帰任者は、出国手続き中にこの許可証を所持し、入国管理局の要求に応じて提示する必要があります。
今回のアップデートでは、雇用者が雇用パスの抹消手続きを行わずに、期限切れとなった場合にその有効期限から30日以内に当該パスの出国クリアランス処理(Exit Clearance)を行う義務を新たに明記しています。これを行わなければESDサイトへのアクセスが制限され、新規の雇用パスの申請等ができなくなる場合がありますので注意が必要です。
タックスクリアランスと雇用パス抹消手続きは一連の手続きになりますので、出国日が決定したらそこから逆算して遅滞なく手続きを開始する必要があります。また、昨年10月に外国人の従業員積立基金(EPF)加入義務が開始していますが、駐在員が帰任する場合は、EPFの納付停止および拠出額の払い戻しについても申請を行うことになります。


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