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投資利益にかかる税金とエステート・プランニング

  • 23 時間前
  • 読了時間: 3分

マレーシアに滞在する日本人は、日系企業に赴任する駐在員、MM2H(マレーシア・マイ・セカンド・ホーム)で長期滞在するリタイアメントの方々が主流でしたが、ここ数年は教育移住や投資家などさまざまな形態の長期滞在者が増えています。本コラムでは普段、企業にかかる税務のアップデートを中心に掲載していますが、今回はここ数年問い合わせが増えている個人の投資にかかる税務についてまとめます。


1.投資利益にかかる税金(外国人の場合)


マレーシアは投資収益にかかる税務上のメリットが大きく、投資を行う人にとって魅力的な国の一つです。株式や債券、仮想通貨などの金融商品の譲渡から得た利益は、それが事業としての収入でない限り課税されていません。税務当局は「事業としての収入」の判断について、資産の性質や取引間隔、頻度などを基準としていますが(Badges of Tradeテスト)、長期保有である程度の収入を生み出すだけの単発的な行動とみなされれば課税されていません。他方で、外国人が不動産を譲渡して得た利益にはマレーシア人が譲渡する場合よりも高い税率で課税されています。


投資収入にかかる課税の概要
投資収入にかかる課税の概要

昨年10月以降、外国人の従業員積立基金(EPF)への加入義務が始まっており、現在、外国人の場合は雇用者・被雇用者がそれぞれ2%ずつ負担していますが、政府の発表によると今後マレーシア人の水準まで料率が引き上げられる予定です。EPFからの配当および払い戻しについては、課税対象外となっています。


2.コンプライアンスと「もしも」への備え


1.に記載した収入のうち、家賃収入と10万リンギを超える配当については、個人所得税の確定申告で給与所得等に加えて申告・納付を行います。配当収入への課税は2025年から開始していますが、会社は「配当証明書(dividend certificate)」の発行を義務付けられていますので、確定申告時には証拠資料として残しておく必要があります。家賃収入は、それが安定的な収入と認められる場合、税務署からCP500(予定納税)の通知が来ることがあり、その場合は分割予納を行います。

 

外国に資産を持てば、「もしも」の事態にも備える必要があります。資産の保有者が亡くなった時、マレーシアにある財産はマレーシアの法律に沿った形で清算されます。日本の相続と比べ、海外の相続財産・債務の清算手続きは面倒と言われますが、マレーシアも例外ではなく、例えば遺言書を作成しておくか否かが資産の清算手続き(Probate)に大きく影響してきます。海外の資産を増やすということは、コンプライアンスだけでなく、「もしも」の際に財産を守り、家族への確実な分配まで考えたエステート・プランニングも重要になってきます

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